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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
筒先に、紙切が結びつけてあって、ローマ字で、ツンナールとか、シャスポーとか、ゲーベルとか、いろいろな銃の名が、書いてあった。
「のう、左源太、寛之助まで、四人もつづいて死ぬと、どうも、何んとなく、重苦しい気がして、余り嬉しくないものだのう」
斉彬は、一梃の銃の台尻を肩へ当てて、窓外の樹を覘いながら、独り言のようにいった。
「その儀につきまして――」
名越が、銃を置いて、斉彬を見ると、斉彬は
「関ヶ原で、島津の後殿は、見事であったと申すが、あの時にも銃砲が足りなかった。この間、それを調べたが、当家の異国方軍制――武田流の軍法――によると、文禄までは、千人として士分の騎馬五十人、徒歩五十人、弓足軽三十人、槍足軽三百人、鉄砲足軽七十人、残りが小者、輸卒だが、主力は槍であった」
名越は、困った。又博学な講釈が始まった、と、思った。だが
「左様でござりましょうか」
と、答える外になかった。成瀬と、村野の二人は、銃を、膝の上へのせて、斉彬をじっと凝視めていた。
斉彬は、机の上の帳を、時々見ながら
「それが、朝鮮で、戦って戻ると、銃の効能が判ったのだのう。旗十八本、五十四人。