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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
諏訪神社宮司 井上出雲守
それから――軽輩の方々では――」
「軽輩は、よい」
百城は、書き終って、じっと、眼を通していたが
「成る程、いや、忝ない」
そういって、頷いた眼の色には、決心が、十分に現れていた。
「兄と、一緒に、お力添えを願いまする」
「おお、聞き遅れたが、小太郎殿は? よい方かの」
百城は、紙を懐へ仕舞った。
「はい、明日にも、下山して、と申しておりました」
「刀が、使えるかな」
「脚の疵が、癒りきらず、少し、危うござりますが、腕は、十分と申しておりました」
「流儀は?」
「鏡心明智流でござります」
「桃井春蔵の?」
「一刀流も、習いましたそうで――」
「目録か、免許か、その上か。なかなか、よく使えると見えるが」
「いいえ、免許は取っておりますが――」
百城は、じっと、考え込んだ。
「脚は? 跛を引くくらいに?」
「はい、少しばかり」
「右か、左か」
「さあ」
綱手は、右を見たり、左を見たり、百城の脚を見たりして
「右でござりましたかしら」
「右と、左によって、懸り方がちがってくるが――」
百城は、小太郎の太刀筋と、右の跛を引きながら、斬りかかって来るのに対して、何う外して、どこを攻めるかを考えていた。