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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

人物の練れている点、肚の据っている点、知識の広い点、見識の抜群さ、頭脳の鋭利さ――)

安房が、そう考えて、斉彬の顔を、じっと見ると、斉彬は下脣を噛みながら、溜息をした。

(国許に、何か重大事が起ったな)

勝が、こう感じた時、斉彬は、手紙を巻き納めて

「親の心、子知らずと申して――」

淋しそうに、微笑した。

「はっ」

「わしのためを思ってくれた家来共が、大分、父上のために、処分されたが、若い者が、未だ、一揉しようと――何うも、困った人々じゃ。ここに――」

斉彬は、手紙の上へ、眼を落して

「西郷吉之助、大久保一蔵などと申す者の名が出ているが、勝、よく憶えておいてくれんか」

「はい、西郷吉之助、大久保一蔵」

「わしの亡い後は、こういう軽輩上りが、仕事をしてくれるであろう。家老でもない、重役でもない、軽輩共じゃ」

「羨ましく存じます」

「そうか」

「徳川の旗本共の行状を、お聞き及びでござりましょうか」

「薄々――」

「廟堂に、一人、二人の人材があったとて、この旗本の上に立って、何が、出来ましょう。それに、浪人の勢いは、勇気は――尊王、倒幕という理窟を考えるだけでも、それを唱道するだけでも、無為の旗本より、優れております。