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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
一人が、南玉を、すかして見て
「お早い、お着き様で――お前さん、江戸の衆ですかい」
と、聞いた。
「はいっ、はいっ、はい、はい、はい、左様でござい」
「一寸、お訊ねしてえが、江戸は、大丈夫でござんすかの」
「え、え、え? 大丈夫とは、そも、これ如何に」
「いえ、黒船が――」
「あっ、その話か、猫、鳶に、河童の屁だ」
「と、申しますと」
「一寸、お顔を、見せてみな」
「ははあ、人相を見て、それで?」
「成る程、多少、延びているな」
「旅のことで、多少は」
と、云って、男は、頤を撫でた。
「ははは、いよいよお延び奉ってやがるな」
南玉が、湯にかかりながら、喋っているのを見て、庄吉が
「あんな噂は、お前さん、何んでもござんせんよ、交易をしたいってんで、やって来やがるっんで」
「交易って、貴下――」
「おいでなすったね」
と、又、南玉が口を出して
「交とは、それ、交合の交、交際の交、陰陽相交わるの形であって」
「取引さ、日本と、商売がしてえって」
「易とは、これ、八卦屋の漢語だ。唐では、八卦見のことを、易家というな。八卦屋が、二つに分れると、四い屋になって、四い屋と、八卦屋とが合併すると、ハッケヨイヤ」