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しゅんでい

春泥・三の酉

久保田 万太郎

線上閱讀久保田 万太郎《春泥・三の酉(しゅんでい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 86,075 字 · 173 頁

青空文庫

「何だろう?」

とりあえず田代はいった。

「そんなこったろうと思ったよ。」三浦はおもむろに頤を撫で、「いかに何でもあんまり音無しすぎると思ったよ。」

「何が?」

「いゝえ、大将がよ。」

「知らなかったんじゃァないだろうか? ――急にそれが分ったんで、驚いてすぐ……?」

「そんな馬鹿な奴があるものか。」

「とは思うけど……」

「そんなことなら、しかし、頭取が来なくっちゃァならない。」小倉はしずかに口を開いて「それを吉沢がつかいに来たのはこれは……きッとこれはそうじゃァなく外のことだ。」

「そうかしら?」

「とにかく、しかし、すぐ来いっていうんだから行かなくっちゃァなるまい。――出かけようじゃァないか。」

「何だかしかし気味がわりいなァ。」

「なぜ?」

「なぜってさ。」

「何をいやァがる、『菊の家』を助かりやァがったくせに……」

そういってすぐまた三浦は立上った。

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……行ってみて驚いた。――明るい燈火の輝きのなかに、由良と、筑紫と、汐見と、じッとそれ/″\、眼をふせ、眉を曇らせていた。

だまって由良は一通の手紙を三人のまえに出した。