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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
線上閱讀久保田 万太郎《春泥・三の酉(しゅんでい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 86,075 字 · 173 頁
」
「…………」
「いよ/\以て心細くなったという奴が、みんなその陰気なけしきに被圧されて口をきゝません。――さすがの三浦君でも無駄をいいません。――吾妻橋に着いてやれうれしや……ほんとうにそう思いました。――一杯、とにかく一杯、そういって蒸汽を上るとすぐ、半分夢中で、いそいでこゝのうちへ駆けつけました。――で、威勢よく……ガラッと威勢よくおもてをあけると金平さん……そこに、ぼんやり、一人で金平さんがチビ/\やっているじゃァござんせんか。」
「と、では、はじめから西巻さんは御一緒……?」
「……じゃァなかったんで。――ヒョックリそうこゝで落合ったんで。」
「あゝ、それで……」
「お互に、おや? ……ということになって、これ。――ちょうどそう、あなたのいまいらっしゃるところ、そこんとこに金平さんがいて、われ/\三人そのまえに陣取りました。――で、さァ四人でそれから飲みだしました。」
「と、もう、お三人のみえたときには、西巻さん、さきへあがっておいでだったんで?」
「二三本もう並んでおりました。――が、ちっともまだ酔っておりません。――酔っていないどころか妙にこれが沈んだ元気のない顔をしております。