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しゅんでい

春泥・三の酉

久保田 万太郎

線上閱讀久保田 万太郎《春泥・三の酉(しゅんでい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 86,075 字 · 173 頁

青空文庫

」

「…………」

「で、行ったのは宮戸座の裏の待合。――まァ先生しばらく……どうなすったの、まァ、その後は……といったけしきで金平さん大した扱いだ。いよ/\恐悦の、すっかりこれがもて来い/\になったところへ現れたのを誰だと思う? ――昼間向島で逢った千代三郎の内儀さんだ。――驚いたよ、あたしァ。――だって、君、あの女、千代三郎のまえは金平さんだったらしいんだ。」

「…………」

「飲むんだ、また、これが猩々のように。――とうとう夜明の三時まで。――あくる日眼をさますと燈火がついていた。――金平さんは半病人のかたちで頭が上らない。――それを無理に、いまッから帰ったってはじまらない、もう一ト晩飲もう、もう一ト晩。――で、あくる日になると苦しい、とてもうごけない……」

「…………」

「で、とうとう四日というものぐず/\にぶん流しの……」

「よく心細くなかったな?」

ずけりと小倉はいった。

「何が?」

「ふところがよ。」

「心細かったよ。――何としたって、君、慶ちゃんと二人の総財産金三円五十銭也だ。」

「知ってるからよ、それを。」

「いくら金平さんが心得ているにしたって、これ……」