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わすれえぬひとびと
武蔵野
国木田 独歩
線上閱讀国木田 独歩《武蔵野(わすれえぬひとびと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 94,018 字 · 192 頁
彼は画板の袋から二、三枚の写生を取り出して見せたが、その進歩はすこぶる現われて、もはや素人の域を脱しているようである。
『どうです散歩に出ましょう、今日は何だか霞がかってまるで春のようですよ。』と小山は自分を促した。
『そう、もうじき昼だから飯を食ってからにしよう』と自分は小山を止めて、それよりウォーズウォルスの詩について自分の観るところを語った。
『ちょうど君の年だった、僕がウォーズウォルスに全心を打ちこんだのは。その熱心の度は決して君の今画に対する熱心に譲らなかった。君が画板を持って郊外をうろつきまわっているように、僕はこの詩集を懐にし佐伯の山野を歩き散らしたが、僕は今もその時の事を思いだすと何だか懐かしくって涙がこぼれるような気がするよ』と自分はよい相手を見つけたので、さっきから独りで憶い浮かべていた佐伯の自然について、図まで引いて話しだした。
同じ自然の崇拝者である、彼は画によって、自分は詩に導かれて。自分の語るところは彼によくわかる。彼の問うところは自分の言わんと欲するところ。
『まずそんなあんばいでただもう夢中であった。しかし君と異うのは、君は観るとすぐ画きたくなる僕はただ感ずるばかりだ。