Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
ようやく川の流れへ来て宇津木兵馬、浅瀬を計り兼ねて暫らく思案に暮れていたが、そのうちに乗り捨てられた川船の一隻を、ムク犬が見つけて飛び込むと、兵馬はこれ幸いと同じくその舟へ飛び乗って、お君を下ろすとともに、竹の竿を取って岸を突きました。
舟は難なく釜無川の闇を下って行きます。
ほど経て舟を着けたのは高田村というところ、そこで陸へ上りました。
高田村で舟を捨てた時分には、もう夜が明けていました。鰍沢まではいくらもない道程、兵馬はお君のために道を枉げて鰍沢まで来て宿を取りました。
それから兵馬は、甲府へ沙汰してお君をもとの軽業の一座へ送り返そうとしているうちに、困ったことにはお君が病気になってしまいました。
行手に心の急ぐ兵馬も已むことを得ず、それを介抱せねばならなくなりました。
幸いにお君の病気は大したことはなく、四日ばかりするうちにすっかりなおってしまい、お君はやっと愁眉を開いていると、そこへ甲府から便りがありました。その便りはまたも兵馬とお君の二人を当惑させるものでありました。
お君が入って来た軽業の一座は、あれから散々になってしまって、またも旅廻りをしているか、江戸へ帰ったか、それさえ消息がないということで、お君は落胆しました。