Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
四
この手段は前の忠作の家を荒した時と同じような手段で、表で貧窮組が騒いでいる時、裏で、前に見る通り、朱鞘を差した堂々たる武士が仕事をするのであります。
その強奪の仕方があまりに大胆で大袈裟で、しかも遮る人があっても人命を殺めるようなことはなく、衣類や小道具などには眼もくれず、纏まった金だけを引浚って悠々として出て行く。
不得要領でどこまでも拡がってゆく貧窮組。それと脈絡があってこの強盗武士に要領を得さするものとすれば、貧窮組も決して不得要領ではないけれど、貧窮組にそんなアクドい根のないことは、その成立の動機が煙みたようなのでわかるし、そのなりゆきがお粥以上に出でないのでわかります。しからばその貧窮組を表にして、それとは全く没交渉でありながら、巧みにそれをダシに使って大金を奪い歩く武士体の強盗は果して何者。そうしてその盗った金を何事に使用するのだろう。市中の大商人で、この朱鞘の武士の強奪に会ったものは無数であったけれども、後の祟りを怖れてそれを表立って申し出でない。申し出でても当時の幕府の威勢では、それを充分に取締るの力さえなかったものです。
四
徳川幕府の影が薄くなって、そのお膝元でさえこの始末。