Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
五
「さあ来やがった」
覚悟の上。米友は不自由な足ながら傘のお化けのように後ろへ飛んで返って、以前の一間に置いてあった槍を手に取りました。
「待ってたんだ、両国橋の立札を川ん中へ抛り込んだのは俺らの仕業に違えねえ、さあ何とでもしてみろ、宇治山田の米友の槍を一本くらわせてやる」
米友の槍は、これを侮っても侮らなくても防ぐことはむずかしいものです。
「呀ッ」
内へ転げないで外へ転げた覆面の浪士は、米友の一槍で太股のあたりをズブリと刺されたらしい。
五
せっかく金貸しを始めた忠作、あの夜の一騒ぎから滅茶滅茶になってしまって、お絹はどこへ行ったか行き方が知れないし、金目の物はことごとく奪われてしまいました。
「癪にさわる、あの貧窮組というやつが癪にさわる。それにあの浪人者。浪人者というやつがあっちにもこっちにもウロウロして事あれかしと覘っていやがる。貧窮組というやつはワイワイ騒ぐだけだが、浪人者というやつは大ビラで強盗をして歩くようなものだ。こうして歩いているうちにはどこかで出会すだろう、出会したら後をつけて手証を押えて町奉行へ訴え出るんだ。こっちも意地だ、キット尻尾を捉まえて見せる、おれの家から取って行ったものだけは、取り返さなくっておくものか」