Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
大菩薩峠
一
甲府の神尾主膳の邸へ来客があって或る夜の話、
「神尾殿、江戸からお客が見えるそうだがまだ到着しませぬか」
「女連のことだから、まだ四五日はかかるだろう」
「なにしろ有名な難路でござるから、上野原あたりまで迎えの者をやってはいかがでござるな」
「それには及ぶまい、関所の方へ会釈のあるように話をしておいたから、まあ道中の心配はあるまいと思う」
「関所の役人が心得ていることなら大丈夫であろうが、貴殿御自身に迎えに行く心があったら、近いところまで行ってごらんになるもよろしかろうと思う」
「しからば、勝沼あたりまで行ってみようか知らん」
「勝沼までと言わず、いっそ笹子を越えて猿橋あたりまで行ってみてはいかがでござるな」
「笹子を越えるのはチト億劫だが、しかしまだ天目山の古戦場を初め、あの辺には見ておきたいと思ってその機会を得ない名所がいくらもある、そう言われるとこの際、行って見たいような気持がする」
「行って見給え、江戸からのお客というのを途中で迎えて、それを案内してあの辺の名所を見物し、その帰りに塩山の湯にでも浸ってみるも一興であろう」
「左様、それではひとつ、気休めをして来ようかな」