Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
二人はこし方とゆく末を話し合って、後ろに跟いて来たムクのことを忘れていました。
二
「君ちゃん、俺らもようやく奉公口がきまったよ」
米友が言って来たのは、それからいくらもたたない後のことでありました。
「そうかい、それはよかったねえ、どんなところなの」
着物を畳んでいたお君が莞爾しました。
「金貸しの家だよ、このごろ金貸しを始めた家なんだよ」
「金貸し? お金を貸して利息を取る商売なの」
「そうだよ」
「金貸しは貧乏人泣かせで、罪な商売だというじゃないか」
「罪な商売かも知れねえが、俺らがそれをやるわけじゃない、俺らはただ奉公人なんだから」
「そりゃそうさ。まあ、何でもよく勤めさえすりゃいいんだろう」
「家の留守番をして、庭でも掃いていりゃいいんだとさ。俺らは片足が不自由だけれども力があるから、泥棒の用心にいいからって、それで雇われることになったんだ」
「そうだろうねえ、金貸しの家なんぞは泥棒に覘われるだろうねえ。家の用心もしなくちゃあいけないけれど、自分の身も用心しなくちゃいけないよ」
「大丈夫だ」
「それで家の人数は多いのかい、雇人はお前のほかにたくさんいるだろうねえ」