Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme

Aozora Bunko

「遠慮なんぞをしちゃあいられねえ、人から頼まれて乗物の目付をして来たんだ、それが先へ出ちまったんだ、俺らはそのつもりじゃなかったんだ、まだ出かけねえと言うから、それで安心して待ってたんだ、悪い奴の計略にひっかかったんだ」

「何を言ってやがるんだい、この馬鹿野郎、引込んでいやがれ」

人足は拳を固めて米友を殴りつけてしまおうとすると、米友はその手の下を潜って飛び出し、

「お前たちの手は借りねえんだ、一人で越すからいいよ」

尻を引絡げて川へ入り込もうとするから、人足どもがバラバラと駈けて来て米友を囲んでしまい、その手を持ってギュウギュウ引き立て、

「方図のねえ馬鹿野郎だ」

ポカポカと二つ三つ食わせてしまいました。

「おやおや、打ったね」

「まだあんなことを言ってやがる、叩きのめして簀巻にしてやれ」

「ナゼ打つんだい、ええ、ナゼ俺らを打ったんだ」

「この野郎、ちびのくせに口の減らねえ野郎だ」

「まあ、おじさん待ってくれ、打つんならお打ち、打たれてもいいからその代り、おじさんここを通しておくれ、ね」

米友は、それでも人足と争うことの不利なるを覚ってか、いっぱしの知恵を出して妥協を試みようとしたが、どうしてこの場合、川越し人足が米友の口前ぐらいで承知するものではありません。