Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
「面倒くさいから叩きのめしてしまえ」
争わずしている米友を、またも拳を上げてガンと食らわせました。
「あ、痛え!」
米友も、さすがに面をしかめて痛みを怺えねばならぬくらいに手強く打たれて、思わず片手で頭を押えた時に、続けざまにポカポカと拳の雨が来ましたから、米友の癇癪が一時に破裂しました。
「もう、勘弁ができねえ、こいつら甲州街道の川越しの人足ども、あんまり人をばかにしやがるない、ここは手前たちの川じゃあるめえ、甲州街道の鶴川だろう、手前たちがこの川を持ってるわけじゃあるめえ、天下様の往来だい、俺らが通ってナゼ悪いんだ、渡し賃が要るならくれてやらあ、手前たちは渡し賃を貰って人を渡しさえすりゃいいんだろう、通すの通さねえの、安宅の関の弁慶みたいなごたいそうなことを言うない、富樫にしちゃあ出来過ぎてらあ、第一、手前たちは富樫という面じゃねえ」
さあいけない、米友はまた啖呵を切ってしまった。
米友流の啖呵を切って開き直ると、手に持っていた杖を眼にもとまらない迅さで取り直して、いま自分を撲った人足の眼と鼻の間に一刺を加えました。
「あッ!」
その人足はひっくり返る、あとの人足は殺気が立つ。