Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
友造は口小言を言って庭を廻りました。
米友の友造が貸金を集めに行ったあとでも、忠作はなお一生懸命に算盤と首っ引きをしているところへ入り込んで来たのが、丸髷の町家風の年増でありました。いつのまに変ったか、これは妻恋坂のお絹であります。
「七軒町の小間物屋さんが申しわけに来たから、そんならそれでよいと言って帰してしまいましたよ」
「帰してしまったって?」
忠作は渋面をつくって後ろを見返り、
「帰してしまっては困るじゃありませんか、あの口は十五両一分で貸してあるんですよ、今時、ああいう走りの金を、十五両一分で融通するなんというのは格別の計らいなんですよ、それを有難いとも思わずに、待ってくれ待ってくれで、今日で三日目だろう、いいわ、いいわで帰してもらっちゃ困りますね」
「でも、あの人は気前のいい人だから、ありさえすりゃあ返すんだろうけれども、無いから返せないのだろう、性の知れた人だから少しぐらい待って上げたっていいだろう」
「これは驚いた、そんな了簡で金貸しができるものか。今度来たら私のところへ取次いで下さい、私が掛合うから。いや、そんな間緩いことをいってはおられん、今晩にも私が出向いて行って取って来ますから」