Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
この時はまだほかに参詣の人もありませんし、この近所を通る人も極めて稀です。石段といっても五六段ぐらいしかありません。苦もなく二人は登って、二人は鳥居の中へ入って行きました。
お宮の前へ来てから、はじめてそのうちの一人が頭巾を外しました。そうして現わした面を見ると眼のさめるほどに美しくありました。それは間の山のお君であります。お君は、こんな結構な晴着で頭髪も見事に結っていました。
お宮の前へ来てお君だけが頭巾を取りましたけれど、もう一人の娘は決して頭巾を取らないのであります。頭巾を取らないで八幡様のお宮の正面を避けるようにして、水屋の方へ漫歩きをしているのに、お君はそれと違って、お宮の前へ出て恭しく拝礼しました。それからお賽銭を紙に包んで、お賽銭箱の中へ投げ込みました。
「君ちゃん」
頭巾を取らない方の娘が呼びますと、
「はい」
お君はやはり恭しく返事をして、頭巾を取らない娘の方へ寄って来ました。
「わたしはここに待っているから、お前だけあちらへ行ってお御籤をいただいて来ておくれ」
頭巾を取らない娘が言いました。
「承知しました、ではお嬢様、暫らくこれにお待ち下さいませ」