Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
米友は大音を揚げて財布ぐるみそっくりと格子戸の中へ投げ込むや否や、物に逐われるように一目散に逃げ出して来ました。跛足の足で逃げ出しました。
またも忠作の家を追ん出てしまった米友は、どこをどうブラブラ歩いて来たか、やがて下谷の山崎町の太郎稲荷のところまで来てしまいました。そこへ来ると、門前に黒山のように人がたかっています。
「貧窮組が出来たんだ、貧窮組」
米友が社前をのぞいて見ると、大釜が据えてあってそれでお粥を煮ています。世話人のような威勢のいいのが五六人で、そのお粥の給仕をしてやると、群がり集まった連中がうまそうに食っています。切溜の中には沢庵や煮染や、さまざまのお菜が入れてあります。
「有難え、貧窮組が出来た」
その大釜からお粥を貰って食べている人を見ると、貧乏人ばかりではないようです。乞食非人の体の者などは一人もいないで、小さくともみんな一家を持っているような人間ばかりですから、米友も変に思って見ていると、しまいには給仕をしていた世話人らしいのが、そのお粥を食いはじめます。そうすると、今まで食べさしてもらった貧窮人が、今度はかわりあってお給仕をしてやっているから、米友はいよいよ変に思って、