Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
「犬というものは、三日養わるれば生涯その恩を忘れぬ代り、ひとたび受けた恨みもまた死ぬまで覚えているということだ。どうかするとお前は、あの犬に対して意地の悪いことをした、その祟りを受けて見込まれたものと、どうもそうしか思われぬ」
「そんなことは決してございませんよ、第一、あんな大きな黒犬を見るのは今日が初めてなんでございますから。初めて見たものに恨みを受けるはずがないじゃございませんか、狂犬の人食いに違いございませんよ」
「とにかく、わしもあちらへ行く者、竜王村まで一緒に行きましょう」
兵馬は金助を連れて竜王村へ入ります。この時分から時雨の空模様が怪しくなってきました。
「降らなけりゃようございますね」
宇津木兵馬は一緒に竜王村の方へ入る途すがら話して行くと、この金公という折助がいかにもくだらない人間であることを知りました。下手に優しく話してゆくと、直ぐ附け上ってしまう、そうして今の先、木の上で助けてくれ助けてくれと叫んだことなどは打忘れて、自分の得意げなことをベラベラ喋る。兵馬はなるほどくだらない人間だと思って、いいかげんに話していると、自分が川柳をやることだの雑俳の自慢だのを、新しそうな言葉で歯の浮くように吹聴する。