Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

「はくしょッ」

と咳をしました。

「風邪を引いちまった、飛んでもねえところで泳ぎをさせられちまったから、風邪を引いちゃった」

と言いました。

「は、は、は」

と一人の折助が高笑いをすると、

「あっぷ、あっぷ」

と、もう一人の折助が水に溺れるような形をしました。

「笑いごとじゃあねえ、全く命がけの狂言よ、二朱じゃやすい」

と風邪を引いた折助は、さのみ浮き立ちません。

「全く笑いごとじゃあねえ、親方にいいところを買って出られて、こっちはまるっきり儲からねえ役廻りだが、そのなかでも、兄いが儲からねえ方の座頭だ」

「そりゃそうよ、手前たちは、痛くねえように二つばかり殴られたんで事が済んだけれど、俺らときた日にゃあ御丁寧に、お濠の中で涼ませられたんだ」

「仕方がねえ、頼まれりゃ水火の中へも飛び込むということがある」

「そこが男だ」

「ふざけるない。そうして骨を折っておけば、骨を折っただけのものはあるだろうと思っていたら、何のことだ、手前たちと同じように二朱の頭だ。結局、看板をだいなしにしたのと、寒い思いをしたのとが儲けもんで、風邪を引いたのが利息だ、ばかばかしいっちゃあねえ」

「ははははは」