Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

中奥の間ではその夜、また悪い遊びが開かれていました。その場の様子では主膳の旗色が大へん悪いようです。

主膳の悪いのに引替えて、いつもこの場を浚って行くは、がんりきの百であります。

一座の者が一本腕のがんりきのために、或いは殺され、或いは斬られて、手を負わぬものは一人もない体たらくでありました。

それを見ていた神尾主膳は、業が煮えてたまりませんでした。

「百蔵、もう一丁融通してくれ、頼む」

と言い出すと、

「殿様、御冗談おっしゃっちゃいけません、もうおあきらめなすった方がお得でございます」

「左様なことを言わずにもう一丁融通致せ、新手を入れ替えて、貴様と太刀打ちをしてみたい、見ん事仇を取って見せる」

「駄目でございますよ、新手を入れ替えたところで、返り討ちにきまっておいでなさいますから、今宵のところはこの辺でお思い切りが肝腎でございますよ」

「どうしても融通ができぬか」

「冗談じゃございません、このうえ融通して上げたんじゃ、勝負事の冥利に尽きてしまいますからな」

「けれども貴様、それじゃ勝ち過ぎる」

がんりきが縦横無尽に場を荒すのを神尾主膳も忌々しがっていたが、一座の連中もみんな忌々しがっていました。