Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

そのうちに、ひとだまのような怪物の首は、杉本さんの庭のなかで、いちばん高いヒノキのそばへ、スウッと飛んでいったかとおもうと、そのまま、しげったヒノキの葉の表面をつたって、ぐんぐん、上のほうへのぼっていくのでした。

六人の追っては、もう、どうすることもできません。ヒノキの根もとに立って、あれよ、あれよと、見あげているばかりです。

するとそのとき、頭の上から、ケラケラケラケラケラ……という、お化けの笑い声がひびいてきました。首だけの怪物が、笑っているのです。

青白くリンのように光る顔、巨大なまっ赤な目、赤い炎をはく口、そいつが、五メートルほど上から、こちらを見おろして、ぶきみに、あざ笑っているのです。

それから、恐ろしいことがおこりました。怪物の首が、ぐらっと、下のほうへ、のびてくるように見えるのです。青白く光るものが、みるみる、下のほうへひろがってくるのです。

首の下に、怪物の胸があらわれ、肩があらわれ、腹があらわれ、腰があらわれ、二本の足があらわれ、ひとりの人間のすがたになりました。全身が、青白く光りかがやいています。それが、地面から五メートルほどの、ヒノキの葉の表面に、ふわッと浮いているのです。