Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

どうかして、ここを出るくふうはないだろうか。」

上山さんは、高い穴のふちを見あげて、小首をかしげるのでした。

すると、いままで、だまっていたポケット小僧が、とんきょうな声でいいました。

「いいことがある。三人で肩車をやればいい。ね、まず上山さんの肩へ、小林さんがのるんだよ。それから、おれが、小林さんの肩の上までよじのぼる。そうすれば、穴のふちへ手がとどくよ。手さえとどけば、おれ、穴の上へとびあがれるよ。

それから、おれが穴の上へころがって、小林さんをひっぱりあげ、そのつぎには、小林さんと、おれとで、縄をつかって、上山さんをひっぱりあげるんだ。そうすりゃ、みんな、穴のそとへ出られるよ。ね、小林さん、それがいちばんいいよ。」

うまい考えです。小林少年は、

「よしッ、そうしよう。ね、上山さん、こいつのいうとおりです。あなたはこの壁にくっついて、むこうむきに立ってください。ぼくは、あなたの背中から肩へのぼります。」

といって、上山さんを立たせ、その背中へのぼりつこうとしました。

そのときです。どこからか、ドドド……という、恐ろしい音が聞こえ、頭の上から、なにかが雨のようにふってきたではありませんか。