Japanische Klassiker mit Furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme
夜のことですから、あたりはまっ暗です。四十面相は、むろん懐中電灯を消していました。光が見えて、だれかに気づかれては、たいへんだからです。
石のふたを、もとのとおりにしめて、立ちあがろうとしました。すると、ふといクモの巣のようなものが、顔の上にかぶさってきました。
そのクモの巣は、いくらひっぱっても切れません。へんだなと思って手さぐりをしてみました。
それは、クモの巣ではなくて、じょうぶなひもでできた網のようなものでした。手でたぐってみると、その網は、どこまでもつづいているのです。
おもいきって、ぐっと立ちあがってみました。そして、二、三歩あるいたかとおもうと、網に足をとられて、そこへ、ころがってしまいました。
立ちあがろうとすると、網が四方からからんできて、手も足も、自由がきかなくなり、もがけばもがくほど、からみついてきて、どうすることもできません。
「ワハハハハ……、四十面相君。きみは、もう網にかかったさかなだよ。きみのほうにおくの手があれば、こちらにも、そのもうひとつ上のおくの手がある。どうだね、わかったかね。」
こんどは、べつの人が笑うばんでした。