Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.920 Zeichen · 421 Bildschirme
そのコンクリートの床のまんなかに、セメントだるのような大きなたるが、たった一つおいてあるばかりで、ほかには何もありません。たるの上には、西洋ふうの燭台がのせてあって、二本のろうそくがチロチロと、魔物の舌のようにもえています。
その光で、いま落ちてきた高い天井をながめますと、いつのまにしまったのか、とびらのようにひらいた床板が、もとのとおりピッタリとくっついて、少しのすきまもなくなっているのです。はしごも何もないこの地下室、そのうえに出口をふさがれてしまったのですから、もうのがれるすべもありません。少年たちは思いもかけぬおそろしい運命に、まだ、何を考える力もなく、ただおびえきった目を見かわすばかりでした。
するとそのとき、どこからともなく、陰にこもったうすきみの悪い笑い声がひびいてきました。
「フフフ……、びっくりしているね。かわいそうに。だが、それでおしまいじゃないんだぜ。まだつづきがあるんだぜ。きみたち、そのたるの中にいったい何がはいっていると思うね。勇気があったら、ひとつふたをあけてごらん。フフフ……、あけられるかね。」
三人はその声にゾーッとして、部屋のまんなかの奇妙なたるを見つめました。