Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひがんすぎまで
彼岸過迄
Lesen Sie 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.333 Zeichen · 385 Bildschirme
「あるかどうか僕は知らない。けれども千代ちゃんは女だから、おおかた男より美くしい心を持ってるんだろう」
御仙は二人の口論を聞かない人のように、用事を済ますとすぐ待合所の方へ歩いて行った。そこへ腰をかけてから、立っている千代子を手招きした。千代子はすぐ叔母の傍へ来て座に着いた。須永も続いて這入って来た。そうして二人の向側にある涼み台みたようなものの上に腰をかけた。清もおかけと云って自分の席を割いてやった。
四人が茶を呑んで待ち合わしている間に、骨上の連中が二三組見えた。最初のは田舎染みた御婆さんだけで、これは御仙と千代子の服装に対して遠慮でもしたらしく口数を多く利かなかった。次には尻を絡げた親子連が来た。活溌な声で、壺を下さいと云って、一番安いのを十六銭で買って行った。三番目には散髪に角帯を締めた男とも女とも片のつかない盲者が、紫の袴を穿いた女の子に手を引かれてやって来た。そうしてまだ時間はあるだろうねと念を押して、袂から出した巻煙草を吸い始めた。須永はこの盲者の顔を見ると立ち上ってぷいと表へ出たぎりなかなか返って来なかった。ところへ事務所のものが御仙の傍へ来て、用意が出来ましたからどうぞと促がしたので、千代子は須永を呼びに裏手へ出た。