Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
」お増は仮声のような調子で言った。
「しかたがないから磯野さんも、お庄ちゃんにきっぱりした挨拶をして下さい。」
「そんなことを言うもんじゃないよ。ここで逢ったんだから、とにかく一緒に歩こう。」と、磯野は二人を明るい方へ連れ出して行った。
それからも逢って、話をするような折もなかった。
お庄は夜になると、よく一人で家を脱け出して、お増の部屋の切り戸の外に立ち尽していた。
「お前が騒ぐからなおいけない。」と、母親はたしなめたが、お庄はそっとしておけなかった。
糺や芳村の友達が集まって、そんな相談をしている時も、叔父は棄ておく方がいいと言って、傍で笑っていたが、一同はお庄を連れて押しかけて行った。
「誰の許しであなたは人の家へなんか入って来ました。家宅侵入罪ですよ。」と、お増はこわい目をして、磯野を外へ連れ出すつもりで、独りで入り込んで行ったお庄を睨めつけながら呶鳴った。
「いいじゃありませんか。私は磯野さんに用事があって来たんですから。あなたこそ誰に断わって磯野さんなどをこんなところへ引っ張り込んでいるんです。」
「引っ張り込もうとどうしようと私の勝手ですよ。そのために、あなたにもお断わりしたんじゃありませんか。