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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

六十五

「その時分に来ていた嫁さんはどうしたんだね。」

笹村はお銀のことを言い出した。

六十五

けれど笹村は、その女からあまり立ち入った話を聴くことが出来なかった。お銀の暗面をどこどこまでも掘じくり立てようとしているような自分の態度にも気がさして来たし、女も以前のことは詳しく知らなかった。笹村は時々深入りしようとしては、他の話に紛らした。

「え、何だかそんな話ですけれどもね。」という風に、女も応答をしていた。

「あすこに戸を締めているのが、二度目に来た嫁さんですよ。」

女はそこから斜かいに見える二階座敷の板戸を繰っている、一人の若い女を見あげて笹村に教えた。笹村は餉台の上へ伸びあがるようにしてそれを見たが、格別どうという女でもないらしかった。

「あの娘は家の親類から連れて来たんですけれど、辛抱するかどうだか解りませんよ。」女中はそうも言った。

笹村は女にコップを差しなどした。

「君は一、二度亭主を持ったことがあるだろう。」とか「どんな亭主がいい?」とか、そんな笑談口をききながら、肉を突ついていた。

部屋にはいつか灯が点されていた。土地の人らしい客が一組上って来たりした。