Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
二十二
新刊の書物、本の意匠の下図、そんなものもむやみに散らかっていた。船艙の底にでもいるように、敷き詰めた敷物の上に胡坐を掻いて、今一人来客と、食味の話に耽っている先生の調子は、前よりも一層元気がよかった。
「朝目のさめた時なんざ、こんなものでも枕頭にあると、ちょッといいものさ。」
先生はそこにあった鉢植えの菫の話が出ると、花を瞶めていながら呟いた。先生はこれまで花などに趣味をもったことはなかった。
※の胃癌であることが確かめられた日に、O氏とI氏とが、夜分打ち連れて笹村を訪ねた。笹村は友人の医者に勧められて、初めて試みた注射の後、ちょうど気懈い体を出来たての蒲団に横たえてうつらうつらしていた。
お銀は狼狽えて、裏の方へ出て行った。
二十二
「それで問題は、切開するかしないかということなんだがね。Jさんなどは、どうせそのままにしておいていけないものなら、思いきって手術した方がいいということを言っているんだ。」
「そうすれば確かに効果があるのかね。」
「それが解らないんだそうだ。体も随分衰弱しているし、かえって死を早める危険がないとも限らんと言うのだからね。」
「それに切開ということはどうもね……先生もそれを望んではいらっしゃらないようだ。