Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
家の荒れている様子が、ひしひしお庄の胸に感ぜられた。お庄が行くとき傭い入れた女中の姿も見えず、障子の破けた台所の方もひっそりして、二階にも人気がなかった。掃除ずきな自分がいなくなってから、そこらのだらしなく汚くなった状も、心持悪いようであった。
この家を早晩畳まなければならぬことは、行く時分からお庄にも解っていたが、また帰って来てここを盛り返したいような気も、時々しなくもなかった。
母親は、ここの雑作が売れ次第、借金を少し片着けて、それから田舎へ行きたいと言っている叔父のことや、お庄が行ってから、ここへ寄り着く人もめっきり少くなったことなどを言い出した。叔父が会社にいた時分の連中も、近ごろはとんと顔出しをしなくなったし、ちょいちょい金を貸してあった人たちも、かんぎらともしなかった。
そんな話が長く続いて、母子の目はいつまでも冴えていた。
「姉さんの家はどんなとこだえ。」と、弟はもう捲莨などを喫して、お庄に訊いた。
「今までのように、不断にお鳥目を使ったり何かしちゃいけないからって、今阿母さんともその話をしていたのさ。」
「それアそうさ。私だってそんな白痴じゃないよ。