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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

「こんな寒い砂埃のなかへ、病気をしてるものを出しておいちゃいけない。」

余所から帰って来た笹村は、骨張った子守の背に縛られて、ぐったりしている子供の顔を見て、家へ入って来ると、いきなりむつかしい顔をした。

「二人まで女がいて、あまり気なしじゃないか。それに負わしておくということが、一体子供の体によくないのだ。」

お銀は急いで子守を呼びに行った。子守りの家では、亭主に死なれた母親が、棕櫚縄などを綯って、多勢の子供を育てていた。お銀はその家の惨めな様子をよく知っていた。

「田舎の百姓家じゃ、一日負い通しだけどね。それでも子供は皆丈夫で……。」

母親は言いわけらしく言った。お銀も弟たちのかかって来た子守の乱暴であったことや、自分たちを蒲団捲きにしたり、夜更に閉め出しを食わしたりした父親の気の荒かったことなどを話し出して笑った。おぼろげに目に残っている田舎家の様子や、幼時の自分の姿が懐かしげに思い出された。

「それでも皆なこうして育って来たんですからね。それで私が子持ちになるなんて……。」

押し詰ってから、思わぬ方から思わぬ金が入って来たりなどして、お銀は急に心が浮き立った。