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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

」

そうなる時の自分の行く末のために、金や品物などを用意することを怠らぬらしい、お増の箪笥の着物や、用箪笥の貯金の通帳などの目に入るたんびに、浅井はそういって、不断は苦笑していたが、嫉妬喧嘩の時などには、忌々しげにそれが言い立てられた。

しかし仲のいい時に、そんな金がまたいつか、その時々の都合で浅井の方へ融通されていた。

「また旦那に取られてしまった。」

お増は後でハッと思うようなことがあったが、その場合には、やっぱり隠し立てをすることが出来なかった。

静子をつれて、一日外を遊び歩いていると、家を出るとき感じていたような、お今に対する憎しみの念が、いつか少しずつ淋しいお増の胸に融けて行かないではおかなかった。

神田の店はだんだん繁昌していた。

お芳の若やいで来た顔の色沢が、お増にはうらやましいようであった。茶の間へ坐り込んで、厭な内輪ばなしなどにを移していたお増は、行った時とは、まるで別の人のような心持で、電車に乗った。

四十九

お増は、浅井がもう帰っている時分だと思うと、電車のなかでも気が急くのであったが、隠居にいわれたことなどが、繰り返し考え出された。