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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

じっと部屋に坐っていると、お今は時々澱んだ頭脳が狂いそうに感ぜられた。

五十二

「あなたに相談しようかとも思いましたけれど、それでは話が面倒ですから、私お留守のまにお今ちゃんを出してしまいましたよ。」

旅から帰って来たばかりで、何事も気づかずにいる浅井に、お増はあらたまった調子で言い出した。

浅井は癒るとも癒らぬとも片着かぬ叔父の田舎から貰って来た土産などを、やっと鞄から取り出しているところであった。むかし若い時分に、その妻が、自分の実の妹と良人とのなかを知って、腹立たしさと恥かしさとに喉を切って死んだなぞという惨劇のあった、叔父の家のことを、お増もいつか浅井から聞かされて知っていた。

「それはそうなりますよ。」

姉から、何を言われても、義兄と切れることの出来なかった妹や、倉へ入って、白小袖を着て、剃刀で自殺したという姉のことを、浅井から聞いたとき、お増はそれを浄瑠璃か何ぞにあるような、遠い田舎の昔風な物語とのみ聞き流していたのであった。

「お前がその姉だったらどうする。」

浅井は笑談を言っていた。

「私なら死んだりなぞしやしませんわ。逐い出してしまいますよ。