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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

自分で苦労して、養蚕で取った金を夕方裏の川へ出ているちょっとの間に、ちょろりと占めて出て行ったきり、色町へ入り浸って、七日も十日も帰らなかったことなども、今さらのように言い立てられた。すると父親は煙管を筒にしまって腰へさすと、ぷいと炉端を立って向うの本家へ外してしまう。

お庄は母親が、売るものと持って行くものとを、丹念に選り分けて、しまったり出したりしている傍に座り込んで、これまでに見たこともない小片や袋物、古い押し絵、珊瑚球のような物を、不思議そうに選り出しては弄っていた。中には顎下腺炎とかで死んだ祖母さんの手の迹だという黴くさい巾着などもあった。お庄は自分の産れぬ前のことや、稚いおりのことを考えて、暗い懐かしいような心持がしていた。

家がすっかり片着いて、起つ二日ばかり前に一同本家へ引き揚げた時分には、思い断りのわるい母親の心もいくらか紛らされていた。明るい方へ出て行くような気もしていた。

父親は本家の若い主と朝から晩まで酒ばかり飲んでいた。村で目ぼしい家は、どこかで縁が繋がっていたので、それらの人々も、餞別を持って来ては、入れ替り立ち替り酒に浸っていた。