Japanische Klassiker mit Furigana
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
Lesen Sie 牧野富太郎自叙伝 (まきのとみたろうじじょでん) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.045 Zeichen · 185 Bildschirme
すなわちこんな事が私の日常の日課で少しも休んでいない。そして不断、夜は大抵一時二時もしくは三時までも勉強し、時にはペンを走らしている間に夜が明ける事もある。けれども敢て体の疲れる事を覚えないのは何により仕合せであると喜んでいる。
私はこの様にする事が我が楽しみであるばかりでなく、それは私に課せられた使命であると信じており、勉強すればするだけ仕事の効果も上り、ひいてはそれが斯学に貢献する事となり、つまりは日本文化のためになる事を思えば何んの苦にもならず、極めて欣ばしく感じているばかりである。故に今日の私はわが一身を植物の研究に投じ至極愉快にその日その日を送っているので、こうする事の出来るわが身を非常な幸福だと満足している次第である。そして前にも記した通り我が年も八十五になったから、これから先きそう長くも生きられ得べくもなく、もう研究する余年も甚だ少ないので只今この健康に恵まれ眼も手もよい間にうんと精出しておかねばならんと痛感している。同学の諸士は私よりは年下だのに早くも死んだ人が少なくないに拘わらず、われは尚心身矍鑠たる幸福を贏ち得ているからこの達者なうちに一心不乱働かねば相済まぬことと確信している。