Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme
おかみんの話
この線の開通で他日地主の原始林が高く売れ、清い渓流の岸で古いサイダーを賞することができるなら、いわば張儀を秦にやった汽船会社のお蔭である。どんな寂しい山でもたくさんにトンネルを掘っているうちには、金銀鉱に当たるかもしれない。悪い石炭でも莫大に焚けば、鼠色の顔をしたお客が岩や松をほめにくるだろう。何度くずれても蜀の桟道のようなものさえ造っておけば、やっかいな四面の海などはないも同然だ。ここにおいてか初めて大陸的気風を養成することができる。とでもいうような事を考えているのではないかと思われた。
おかみんの話
宮城県では宿でも茶店でも、「おかみさん」という語が用いられなくて不自由であった。もうその心配はないから今度はその話をしよう。
この地方では一般に、「おかみさん」といえば盲目の女である。盲人で迂散な職業の者ということになるから、なんぼ標準語の権威でも、そう呼ぶには忍びなかった。略して「おかみ」といえばもちろんさらに悪い。登米以北の旧仙台領においては、区別のために「おかみん」と後をはねている。実用には何のたそくにもならぬが、話をするにはこちらを使うと区別がつく。