Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

冷気に弱いのか北に進むにつれて、しだいに百合はあっても花が少なくなる。現在が消えていくように感ぜられた。

秋草はこれに反して南の方ではまだ花を見ることができなかった。女郎花は姿ばかり、桔梗はわずかに蕾で、萩は野に余るくらいであって、しかもただ一様に緑であった。閉伊を二郡に区分する大沢木の峠路において、葛花の風情は初めてこれを見た。海に迫った片岨の、晴々とした長根である。浪板から登って二里余りで船越へ下りる。何箇所か大きな赤松があって目標とも蔭ともなり、その間にわずかずつの小川が流れ、流れを渉る度に路は屈曲している。葛の花の盛んに散っていたのは、こういう曲がり路の角が多かった、時としては仰いで見ても葉も見えぬことがある。日光を慕う植物で、蔓を托した木の頂点に行って咲いている。散れば刻々に色が変わるから、路面はおのずから紫地の錦であった。

宮古以北は野田の玉川のあたりまで、いわば一続きの大長根である。ただこれから流し出す山の水が多量なために、おりてはすぐに登る三、四百尺の深い沢を、幾筋となく設けて行人を悩ますだけである。はるかに過ぎてから振り返って見ると、見通す限りの海岸の丘が、上は一文字をなしている。