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Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme

Aozora Bunko

胃腸が悪いの身体が弱いのといって食物養生ばかりしていても自分の精神が不愉快だとやっぱり何の効もない。少し位な不消化物を食べても精神の愉快な時には忽ち消化してしまう、僕の議論は何が一番良く食物を消化するかといったら胃液よりも腸液よりも愉快な精神の働きだという説だね、その様子なら君はモー大丈夫だ。あまり暴食せんように注意したら程なく全快するだろう。そこで大原君、僕は近い内に日を期して君と小山君御夫婦とを招待して上等の御馳走を差上げたいと思う。珍無類の御馳走だ。如何なる贅沢家も金満家も容易に口にする事が出来んほどのお料理だ。平生はなるべく安い原料を美味く食べる工風にして身分に過ぎた贅沢をせんが、その代り僕の家では毎月一度ずつ無類上等の御馳走を拵えて一家団欒して食べる事に極めている。それでも料理屋へ往って高価な不味いものを食べたり、飲酒会へ往って高い割前を取られるよりも遥に廉く上って家内一同で楽しめる。世間では主人公独りが料理屋へ往って無駄な贅沢をして妻君は家で香の物や茶漬で飯を食うという悪い風もあるが、我々文学者の責任としてあんな野蛮風を社会より消滅させて一家の人が共に悦び共に楽むという美風を養成させなければならん。