Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme
お代の言告口を聞きてよほど心の激昂しけん、足音荒くツカツカと奥へ蹈込み来り「コレお国、東京の満から手紙が来たそうだ。その手紙を見せろ」と妹にまで怒りの声、伯母はハイと手紙を取りて兄へ渡すに伯父がそれ渡してはと争いかけしも力及ばず、本家の父劇しく手紙を読み下し「ナンだこの手紙は。お代の事がイヤになった、東京に好い嫁があるから来て見てくれろとは何の事だ。お負けに従兄弟同士の婚礼はどうのこうのと生意気な事を抜かしおって体好くお代の事を断わろうとしている。満に学資を出して遣って今まで勉強させたのは外の人よりなおよく親孝行をして我々の言う事を聞かせようと思うからだ。それが反対に西洋にはこういう例があるの日本の医者がこういうのと悪い言草の種ばかり覚えて今更お代をイヤがるとは以ての外だ。己たちが相談ずくで極めたのだ。イヤもオーもあるものか。満の返事次第でお代を東京へ連れて行こうとその支度もしてあるがこんな様子では一日もうっかりしていられない。お代の荷物は後から出す事にして明日の朝直ぐに和女たちと一緒にお代を連れて東京へ行こう。暗い内に村を出て一の関まで車で飛ばせたら一番汽車の間に合うだろう。