Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme

Aozora Bunko

牛肉をシチュウにしたのが一番好きでね」お登和「オヤそれではロースをシチュウになさいますか」妻君「ハイ」お登和「西洋料理屋のシチュウのようにお美味く出来ますまい」妻君「出来ません。ナゼでしょう」お登和「シチュウにする肉はバラーといって肋の処の肉でなければ美味しくなりません。バラーは直段の廉い処で内ロースの半分価位でしょう。ロース肉はシチュウにすると筋張ってかえっていけません。ロースでシチュウを拵えるのは高い直段の肉をお買いなすってわざわざ不味くなさるのです」妻君「そうですかね、私は何にするのでも上等の肉がいいと思って牛肉はロースばかり買いました。惜しい事をしましたね」お登和「ロースばかりお使いでは直段が高くって御損です。シチュウには牛の舌をお買いになってタンシチュウをお拵えなすっても沢山出来てお徳です。何の料理でもその材料が適当しなければ好いものがかえって悪くなります。お魚のスープを拵えるに少しでも身を入れると味が悪くなります。骨ばかりにして綺麗に身を除らなければ美味しいスープが出来ません。オヤ何だか焦臭い、大原さん干瓢が焦付きますよ」大原「ホイ失敗った」