Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme

Aozora Bunko

スープを煮出すのだから上等の処は要らん。葱を切ても人参や大根を切ても頭と尾の捨てるような部分を掃溜へ捨てないでスープの中へ入れる。そうして火鉢の火の明いている時は夜でも昼でも掛け通しておく。全体日本人の家では何時でも火鉢に火が起っていて鉄瓶がチンチン沸騰っている。あれは不経済の極点で、西洋人の家では三食の外にストーブを焚く事がない。といって日本風の家では客が来ると火を出し茶を出すから火を絶す事も出来ん。そこで無用な火気を利用するためにこの万年スープをかけておく。客が来て茶を出す時には湯沸しで直ぐ沸くから少しも困らん。それに大根や人参の頭と尾を掃溜に捨てるのも惜しい事だ。スープにすれば味も出るし滋養分も出るから即ち廃物利用主義でこの万年スープを案出したのだ。最初原料を入れてから毎日火へかけて四、五日目位からスープが非常に美味くなって、これを食べると普通の牛肉スープや鳥スープはモー食べられんね、その代り野菜の分量が骨や肉の分量より多くなり過ぎると味が悪い。僕は十日目に一度原料を取かえる事にした。夏になると牛肉や鳥肉を廃して魚の骨を捨てずに万年スープを作るが魚のスープには魚肉を少しでも入れてはいかん。