Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

「小僧っ、静かにしろっ!」

一人の手がやにわに伸びて、チョビ安の首根っ子をおさえると同時に、

「女、さわがせてすまんな」

高大之進の声です。静かにいって、つと、お藤姐御を後ろ手におさえてしまった。

与吉は?

と、見ると、こいつ、例によって逃げ足の早いやつで、あわてふためいて、戸外の闇へ……。

「チョビ安とやら申したな。貴様をとらえて、斬ろうの殺そうのというのではない。貴様と引き換えに壺をもらおうというだけのことだ。だが、彼奴がどうしても壺を渡さんという時は、不憫ながら命をもらうかも知れぬからそう思え」

「お侍さん」

おくれ毛をキッと口尻にかみしめた櫛巻きお藤は、両手の骨の砕けるほど、高大之進に強く握られながら、艶な姿態に胴をくねらせて、ひとわたり黒頭巾を見上げ、

「この子は、今いきなりあたしのところへ飛びこんできたばかりで、いったいなんの騒ぎか、ちっとも存じませんけれど、いま壺がどうとやらおっしゃいましたね? それは、いま逃げていったつづみの与吉が、いつぞやここへ持ってきて、しばらくお預かりしたことのある壺でござんしょうが、それなら、あたしもまんざらかかり合いのないこともございません。