Japanische Klassiker mit Furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme
それが怪談劇であれば、猶更その姿を明らさまに見せることを避けて、一種の鬼気とか妖気とか云うものだけを感じさせた方が、観客の恐怖心を誘い出す上に於いて有効であるらしい。
これは演劇ばかりでなく、怪談全般に就いて云うべきことであるが、わが国在来の怪談はあまりに辻褄が合い過ぎる。たとえば甲が乙を殺したが為に、甲又は甲の眷族が乙の幽霊に悩まされると云ったような類で、勿論それには因果応報の理も示されているのであろうが、余りにその因果の関係が明瞭であるために、却って凄味を削減される憾みがある。しょせん怪談というものは理窟の判らないところに凄味もあり、興味もあるのではあるまいか。と云って、その理窟のわからない怪談を、舞台の上で凄く見せることは一層の難題であるに相違ない。今の流行詞でいえば怪談劇はトテモむずかしい。
(昭和三十一年二月、青蛙房刊『綺堂劇談』所収「甲字楼夜話」より)