Japanische Klassiker mit Furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme
蟹満寺縁起
登場人物
漆間の翁
嫗
娘
里の青年 (坂東三吉)
蟹
蛇
蛙
里のわらべなど
(一)
時代は昔、時候は夏、場所は山城国。久世郡のさびしき村里。舞台の後方はすべて蓮池にて、花もひらき、葉も重なれり。池のほとりには柳の立木あり。
(男女の童三は唄い連れていず。)
唄※(歌記号、1-3-28)蛙釣ろうか、蟹釣ろか、蓮をかぶった蛙を釣ろか、はさみを持った蟹釣ろか。
(三人は池にむかって手をたたきながら、一と調子はりあげて又唄う。)
唄※(歌記号、1-3-28)蛙釣ろか、蟹釣ろか。水にとび込む蛙を釣ろか、穴にかくれた蟹釣ろか。
(わらべ等は唄い終りて、更にはじめの唄をくり返しつつあゆみ去る。水の音しずかにきこゆ。蓮の葉をかき分けて、小さき蛙は頭に大いなる蓮の葉をかぶりておどりいず。)
蛙 ええ、さうぞうしい餓鬼共だ。子供というものはなぜああ騒ぎたいのだろう。いや、そう云えば俺だって子供だ。陰ってあたたかい静かな晩などは、なにか一つ唄ってみたいような気がして、精一ぱいの大きな声を出して、あたり構わずにぎゃあぎゃあ呶鳴ることもあるから、あんまり人間の悪口も云えまいよ。