Japanische Klassiker mit Furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme
そりゃあ話し相手があって好いな。
李中行 おれでは話し相手にならないと云うのか。どこまでも親を馬鹿にする奴だ。(同じく榻にかける。)さあ、青蛙神に供えた酒だ。先ずおれから頂戴して、おまえにも飲ませてやる。
中二 わたしも蝦蟆のお流れ頂戴ですか。これは些っと嬉しくないな。
李中行 こいつ、まだそんなことを云っているのか。早く酌をしろ。
中二 はい、はい。
(中二は酌をすれば、李は飲み終って中二にさし、柳が酌をして遣る。こうして、父と子はむつまじく飲んでいると、下のかたより高田圭吉は阿香と連れ立ちて出づ。)
阿香 (内に入る。)唯今……。あら、兄さんも来たの。
高田 又お邪魔に出ました。
中二 やあ、いらっしゃい。さあ、こちらへ……。
柳 さあ、おかけなさい。(榻をすすめる。)
中二 (打解けて。)高田さんもお忙がしいんですか。
高田 今のところはそうでも無いんですが、五六日すると夜業が始まると云いますから、又ちっと忙がしくなるでしょう。あなたのお店もなかなか繁昌するそうですね。
中二 ひどく繁昌という程でもありませんが、不景気の時節としては、まあ、まあ、好い方でしょう。なにしろ書物をよむ人が殖えましたからね。