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Japanische Klassiker mit Furigana

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へいけがに

伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集

岡本 綺堂

Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme

Aozora Bunko

そのうちに柳は声を立てて泣き出すので、中二は進み寄ってその肩に手をかける。)

中二 阿母さん。もう泣いても仕様がありません。これも運命――これもよんどころない災難とあきらめて、妹の死んだ跡を弔って遣るより外はありませんよ。工場の方でも相当の金をくれるそうですから、それで立派な葬式をして遣りましょう。それがせめてもの追善ですよ。

柳 (又泣く。)金をくれる……。金を幾ら呉れたところで、娘の命が買えるものか。(喰ってかかるように。)若い者のくせに、お前が意気地がないからだ。なぜ工場の奴等にもっと厳しく掛合って遣らないのだ。唯った一人の妹を殺されて、黙っている奴があるものか。

中二 でも、粗相で死んだのですからね。誰が悪いと云うわけでもない。今もいう通り、これも拠ろない災難と諦めるの外はありませんよ。ねえ、お父さんも諦めてください。

李中行 まったく諦めるより外はないが……。これ、中二、おれはどうも気にかかってならない事がある。娘は自分の方から機械のそばへ寄って行って、調べ革とかいうものに捲き込まれたのだろうか。

中二 そんなことを云う者もありますが……。どうも確なことは判りませんよ。