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Japanische Klassiker mit Furigana

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へいけがに

伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集

岡本 綺堂

Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme

Aozora Bunko

高田も気の毒そうに黙っている。雨の音、下のかたより第二の男、やはり第一と同じくらいの年配にて、笠をかぶりて出で、入口の扉をたたく。二人は一旦見返ったが、李はわざと素知らぬ顔をしている。高田は立って扉をあける。)

高田 どなた……。

第二の男 (入り来る。)旅の者ですが、一晩泊めて頂きたいので……。

高田 え、お前さんも泊めてくれと云うのか。

李中行 (ぎょっとしたように、飛び上って呶鳴る。)いけない、いけない。お断りだ。

第二の男 初めてこっちへ来ましたので、土地の方角はわからず、日は暮れる、雨は降る……。

李中行 (いよいよ呶鳴る。)ええ、同じようなことを云うな。日が暮れようが、雨が降ろうが、それをおれが知ったことか。ここの家は宿屋ではないのだ。

第二の男 宿屋でないのは知っていますが……。

高田 いや、そればかりでなく、ここの家は忌中だから他人を泊めることは出来ないのだ。ほかへ行ってくれ給え。

第二の男 ははあ、忌中ですか。一体だれが死んだのです。

高田 そんな詮議をするには及ばないから、早く行って呉れたまえ。

第二の男 わたしは疲れ切っているので、もう一足も歩かれないのです。