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Japanische Klassiker mit Furigana

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へいけがに

伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集

岡本 綺堂

Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme

Aozora Bunko

高田 銀行は不安心だとでも云うんでしょうか。

李中行 そうです、そうです。お前さんもよく知っていなさるだろうが、この三四年のあいだに銀行は幾つも潰れている。去年もあの取付け騒ぎで、日本の銀行と支那の銀行が二つも一度に潰れてしまったではありませんか。

高田 それは近年怪しげな銀行がむやみに殖えたからで……。一口に銀行と云っても、そのなかには確な銀行もありますよ。現に僕の工場で取引をしている二三の銀行などは、相当に信用もあり、確実だと聞いていますが……。

李中行 いや、誰だって確でないと思う銀行にあずける者はない。確だと思えばこそ預けるのだが、それが案外にばたばたと潰れてしまうのだから、めったに油断はできない。なんでも自分の金は自分がしっかりと預かっているに限りますよ。五分の利が付くとか、六分の利が付くとか、そんな慾張ったことを考えるから、元も子もなくして仕舞うことになる。現にわたしの知っている者でも、あの銀行騒ぎのために大損をした者が幾人もあります。娘の命と掛け換えの大事の金を、どうしてそんな危ないところへ預けて置かれるものですか。たとい忰がなんと云っても、お前さんが何と勧めても、こればかりは私がどうしても不承知ですよ。