Japanische Klassiker mit Furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme
中二は保険を付けていたそうですね。
高田 こういう事になるのを予期していたわけでも無いでしょうが、中二君はなぜか傷害保険を付けていたそうで、その保険額は三千円だと云うことです。
李中行 三千円……。
高田 ほかに二百円の貯蓄があるそうです。
李中行 そうすると、両方あわせて三千二百円か。
柳 娘が死んだときに貰ったのも三千二百円だったね。
李中行 (叫ぶ。)そうだ、そうだ。今度もやっぱり四千両だ、四千両だ……。
高田 (唸るように。)むむ、四千両……。第二の犠牲だ。
李中行 妹が四千両……。兄が四千両……。八千両でとうとう子供ふたりの命を売ってしまったのだ。ああ、何ということだ。
(李は自分のあたまを掻きむしりながら、狂うように室内をあるき廻ると土間に落ちたるピストルにつまずき、拾い取ってランプの灯に照らして見る。)
高田 (のぞく。)ピストルですね。今の馬賊が落して行ったんでしょう。(李の手より受取って見る。)連発銃で、まだ弾が篭めてあるらしい。これは証拠物だから保管して置かなければなりません。(卓の上に置く。)
(柳は中二の死骸をかかえて泣いている。ランプのひかり薄暗くなる。