Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
そうしてなにかい、親許はいったいどこで、いつ来てくれるんだろう」
「親許は上野の山下で、もう結納のとりかわせも済んで、近々のうちにお輿入れがあるそうじゃありませんか」
「親許は上野の山下だって? そうしてそれは武家か町人か、ただしまた慈姑仲間が親許か、その辺も確かめておきたい」
「山下の銀床という床屋が親許で、近いうちに道庵先生のお邸へ乗組むということを、人の噂でチラリと聞きました」
「ハハア、なるほど」
それと聞いて道庵先生が初めて気がつきました。この女どこから聞き出して来たか、もうあの娘のことを知っている、そうしてワザとこんなふうに綾をかけて持ち出したのだなと思いました。
それと共に道庵がフト考えついたのは、この女もずいぶん腑に落ちないところはあるけれども、立入って人の世話をしてみたがったり、ぞんがい人を調戯ってみたりするところに、いくらか道庵と共通のところがあって心安くしているから、女は女同士で、いっそ、この女に頼んだらどうだろうかと、道庵は道庵なりに見当をつけた事件がありました。
「ははあ、あの娘のことか。どこから聞いて来たか知らねえが、お前さんにそう言われると、ははあなるほどというほかはないのだ。